ジェネリック医薬品の基礎知識

ジェネリックの推進

 

全国健康保険協会は日本の健康保険組合で作る団体です。医療費高騰のあおりを受けて、健康保険組合の財源が厳しくなっています。それを緩和するために全国健康保険協会はジェネリック医薬品の推進を行っているのです。

 

 

この協会が実施しているジェネリック医薬品推進の活動を紹介しましょう。ジェネリック医薬品についての理解を深めるための啓蒙活動は基本的な部分です。それよりも「ジェネリック薬品負担軽減額通知」が重要です。加入者一人一人にジェネリック医薬品の活用を促進してもらうために、ジェネリック医薬品を使用した場合にどれだけ薬代が軽減されるかを数字で示した通知です。これは個人毎に送られてきます。

 

 

35歳以上の保険加入者で、ジェネリック医薬品を使用すると、300円以上安くなると見込まれる人に対して、通知が送られてきます。平成22年度の実績を紹介しましょう。通知対象者は全国で145万人でした。切替の割合は26%です。そして、実際に軽減された額は何とひと月で5億円になりました。年間で考えると約70億円の薬代軽減が見込まれるのです。一人の軽減額は数百円と小さなものでも、多くの人がジェネリック医薬品を使用することによって、大きな額となるのです。

 

 

これらの数字を見ると、ジェネリック医薬品の利用効果は大きいことがわかりますね。これまでも医療費削減が叫ばれているのですが、私たちができることはほとんどありませんでした。しかし、これからはジェネリックを使用することで、医療費抑制に直接関わることができるのです。